夏の、すこし前/三月雨
 
軽トラの荷台
雑に置いた荷物は
ブレーキを踏むたび ガタン、コト

水色のボール
良く見たら紫陽花
風で震える水面を従えて 満開

昇りきった陽は
もうずいぶん落ちてきたところ
金色の光を受けてショベルカー

残業でしょうか?

みぎから ひだりへ
すくって またみぎ

みんなの夕暮れを通り過ぎて
夜に駆け込んでいく時間

六月某日、午後六時



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