とある日の風/
soft_machine
怒りのあまり
何も見えなくなる日
皮が千切れるくらい
笑いころげた日
風のない日
肺の底から
流れだす煙を
何かに
どうにか重ねあわせる日
手足のふるえを
抱えこむ日
欲望をきつく縛め
階段から石を
何度も何度も
誰かに見たてた日
それから扉をひらき
何事もなかったことにする日
風がない日
私がわたしである日
自転と大気が
同じ速度で回るだけの
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