sealed/ホロウ・シカエルボク
 
お前に語り掛ける日は二度と来ないってこと…そいつにひととき触れた瞬間の高揚が、まだこの俺が薄汚い街で蠢いている理由なんだ、囀るな、囁くな、嘯くなよ、魂を白日の下に曝せ、引き摺り出したそいつが、太陽の光に焼かれて溶けていくのを眺めるのさ、それがポエジーの在り方なんだ、俺は自分を証明しようとするとき、俺以外の誰も必要とはしない、いつだってたった一人で、俺自身を曝け出すのさ、自己紹介させて欲しい、我が名は、ホロウ・シカエルボク、深紅の混沌の中で、ポエジーの根源を叫ぶものなり、お前が俺を陳腐な正しさで叩こうと目論見る時、お前の口もとに溢れた唾からはとてつもなく嫌な臭いがするだろう、自己紹介させて欲しい、我が名は、ホロウ・シカエルボク、他のどこにも無い詩を綴り、自らの声で生命に変えるものさ、聞こえるか、腐肉に群がる小蝿や蛆のような薄汚い愚民ども、我が名は、ホロウ・シカエルボク、深紅の混沌の中で、ポエジーの根源を叫ぶものなり…





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