煙の味/凍湖(とおこ)
 
1台のシーシャのように
同じ味の夢を共有した
あおい煙をくゆらせて
交互にホースを持ち替えて
ぽつりぽつりと交代で話す

夢ってね叶わないんだよね
そんなこともわかる年ごろで

けれど今でも息の奥にあるよ
あなたとわかちあった味は
いつでも思い出せる
舌の根がジンと痺れて
あなたとあの味を吸えてよかった、とおもう



戻る   Point(3)