※五行歌 九首「傷が深ければ深いほど高くなるいのち」/こしごえ
 
光は
沈黙して
影も
沈黙するから
手を合わせる



闇の
しずかさに
ぽつんとちいさく
ひとつの光
脈動している



光合成をする
葉と
つながっているのは
根っこ
世界樹の



涙の夜に私は
生と死を思い
絶望を失った
ここのこころに
光はある



長い目で見れば
絶望は
希望への通過点です。
あんぱんがおいしい
魂に



一人一人に闇と光が
それぞれあるの
だから現在があるの
私の魂は
宇宙の魂といっしょ



深い傷を
このこころに負っている
この傷の深さは
私のいのちの深さとつながっている
傷が深ければ深いほど高くなるいのち



生きろ
私よ
詩人の
魂は




道に
迷えば
迷うほど
深くなる
生(せい)
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