二日酔いが抜けてきた午後/ただのみきや
 
家中の窓を開け風を迎え入れる

花を揺らし若葉とたわむれ
いまはカーテンを帆のように膨らまし……

 ──いっしょにいかないか

 ──いきたいけどね

一羽の蝶が岩場の花にとまり
また 飛び立ってゆく

虚実の境も肉体の檻もすりぬけて


              (2024年5月11日)







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