やまいのうた/秋葉竹
 




みおろすと
土曜の街の西半分
くるまもひとも少ない春のひ



病室で
さくやみた夢なんだっけ
春の陽射しにぼやけてしまって



ただ白い
世界が僕をつつむ布
やさしい薬を飲み寝てまた寝る


心だけ
堕ちないように健常を
羨ましいとは想いますけど


受け取った
言葉の色が変わるのは
さみしい夜を越えて来たから


辛くても
しあわせになる方向と
光の音のする夢をみる




ふと忘れ
寝返りをうつ点滴の
管が三日も刺さったままの手


絶食は
道場だってあるじゃんか
やっと痩せれるこれで痩せれる


そういえば
あのとき絶飲食だった
いまは水でも飲めるしあわせ








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