春、み空の歌/ひだかたけし
ハローハロー
春の深まり葉桜の群れ揺れ
温ったかな陽光の燦々と
名無き草花たち色とりどり
あちこちに咲き誇り
降り注ぐ光のなか
人々、それぞれの目的持ち
それぞれの場所へ進んでいきます
ハローハロー
雲一つない宙空の青み眼差せば
奥の奥から空の水平線迫り上がり
その許の測り難い広がり深みから
地上のありとあらゆるソンザイの
無数無限のざわめき蠢き流動スル
思考原像孕む天空の世界経過
浮き上がり反響し始めます
ハローハロー
冷たく厳しい寒風の去り
温か熱す春風の吹き抜け
いよいよ濃くなる新緑に
無数無限の命のカタチ
芽吹き育つ季節の成長から
見えるものと見えないもの
その境界をぱっくりと裂き
この世界宇宙が己の実相
その一部を露わにする
この穏やかな春日の一時、
高いみ空から降って来る歌
人の魂の神性を開いていく
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