天下にはにかんで(回文)/水宮うみ
天下、海栗、海月、楽に浮かんで。
てんかうにくらげ らくにうかんで
啖呵、神々が噛んだ。
たんか かみがみがかんだ
たった一人きり、はい、チーズ。一位張り切り飛び立った。
たったひとりきり はいちいず いちいはりきりとびたった
黄泉その向こうを追う子、無、望みよ。
よみそのむこうおおうこ む のぞみよ
夢の中の誰? 鏡が磨かれたのかな。呑め、湯。
ゆめのなかのだれ かがみがみがかれたのかな のめ ゆ
一人きり、笑顔でおかえり。霧と灯。
ひとりきりえがおでおかえりきりとひ
戻る 編 削 Point(1)