ヨウサギノウタ/秋葉竹
目覚めたての君の唇が
なんて動いたかは
わかったよ
生きるって
素晴らしいと想うんだ
好きはものを
好きなだけ
好きって云えるしあわせ
そこにはすこしくらいは
正しさがあるかも
しれないだろ?
君は
ヨウサギみたいに
白い毛皮を纏って
その正しさみたいなものを
守ろうとするよね
どうしようもなく
愛おしい
君の唇から
今度ははっきりと言葉が聴こえる
おはよう
なにを信じればよいのかも
わからないかもしれないけど
君をみながら
生きて
ゆきたいな
この手で犯した黒い罪は
きっと
癒すことなどできない
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)