ペプシコーラの週末/ねことら
 
れている。ゆるい柑橘系の香水のかおりが車内には広がって、テールランプや街灯は流線型に伸びてびゅんびゅん外を流れていった。楽しいことばかりで楽しくて楽しくてしんじゃいそう、ときみがいうから、ぼくは、こっちは今日色々と大変だったんだよ、と口をとがらせて隣をみたけど、きみはきらきらした目で何があったの、とぼくの顔をのぞき込んでくる。すべての単位はたぶんぼくときみとの2個分で、このままくるくる光りながら遠くの方までずっと道を登っていくんだろう。まだ見たことのない彗星みたいな軌道をして。








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