好き好き好き好き好き/秋葉竹
(短歌七首)
麦ちゃんと
いう名の猫も縁側で
春の海鳴り聴いて寝ている
オレンジの
ブイに停まったアホウドリ
百年まえの空をみている
部屋が揺れ
地震じゃないと知っている
楽しむしかない車による揺れ
海そばの
河で気づいた潮の香を
夏の扉にしたいたそがれ
これからも
しあわせかって訊かれたら
そばにあなたがいてくれるのなら
限らない
夜は静かに眠れると
たまらなく好き 好き好き好き好き
いつだって
黙って夜を過ごしてた
ただ星が舞う 賑やかな空
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