眼を瞑れば/
原田たけし
眼を瞑れば
一瞬に見えなくなる
景色のかわりに
過ぎた日の
風景があらわれて
去った人の
面影が
微笑む
その人への
揺れる想いが
揺れるままに
脳裏の鏡に炙りだされて
時間はさかのぼる
陽炎
かも知れないけど
戻る
編
削
Point
(4)