痩せた猿が誘蛾灯の下で/ホロウ・シカエルボク
 
がたくさん居るタイミングで、入口の自動ドアの電源を切って―もちろん入口に「煩い猿捕獲中、少しお待ちください」という張り紙を出してね―五人で追いかけ回して捕まえて檻に入れて置いてあるんです、まあ、もう店に迷惑をかけないと約束出来るならそのうち離してやろうと思ってるんですけどね、いまのところまだ信用出来ないんでああしてさらしもんにしてるってわけなんですよ、いつもあんなことばっかり喋ってるのかと尋ねると、そうですね、と店員は答える、なんていうか、すげえつまんないんですよね、とうんざりしたような顔で店員は肩をすくめた、まるで面白くはないね、と俺も同意した、なんにも知らないのにわかってるふりをしてるような感
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