けがされもの/秋葉竹
でも
じつは
悪なんかじゃないんだ
それはひとつの
善の形なんだ
そう想えればこそ
いつだって世界の夜は明けるんだ
ひとを
愛したいな
ひとの
こころを
信じたいな
愛しいひとを心から
痛がって嫌がるくらい
ぎゅーって
抱きしめたいな
怖がって勘違いするくらい
ぎゅーってぎゅーって
抱きしめたいな
いったいこのちいさな世界には
なんにんの偽善者と
なんにんの偽悪者とが
いるのだろう?
なんてことを考えてみたこともある
考えても
仕方のない夜を
砂利
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)