音のない雨/
ホロウ・シカエルボク
道具がドラッグストアで格安で売られている、空っぽの世界の逃げ口上が美徳として吹聴される限り俺は人込みに背を向けよう、いつだって自分の為だけに語り続ける、その為に俺はここで息をしているのだから、数年前にどこかで失くして以来一度も傘を差したことが無い、レインドッグは犬小屋に帰るだけさ、雨を見たよ、ロッド、俺はいつだって雨を見ているんだ、もう一度晴れた空が俺の目を貫くとき、いままでに書いたこともないような詩を綴るかもしれない。
戻る
編
削
Point
(2)