仮定/ひとつの言い訳(死を下見して)/アラガイs
い。凍えたアスファルトの上で倒れ込んでいるはずなのに何故か身体中の血という血が上昇をくり返して暖かいのです。ここはどこでしょう。天井から幾つもの丸いライトの輝きがわたしの眼に飛び込んできました。真っ白い重厚な壁に覆われて、静かなおしゃべりと美しい人々の顔が、とこれは独白ですよ。独白なんです。目の前にはいままでどおりの日常がありました。ただ時間を歩かなければならない。それを夢の中で書いているのです。もうすぐ夜は空けるでしょう。
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