クマの申告/アラガイs
 

冬眠から目覚めたクマが一番にやらなければならないのは歯磨きだ。それから税金を申告に行く。顔を洗い髪の毛に櫛をあて下着を履き替えるともうこんな時間だ。できるだけ先のピンと張った歯ブラシを見つけて蜂蜜で磨いている。冬までに蜂蜜を貯めといてよかった。と思う。
受付の残り時間が少なくなるので慌てて駆けつけたよ。待ち時間のクマたちはもう少ない。これならはやく済みそうだ。クマたちは少ないのに税務課の人たちは多くて退屈そうにおしゃべりしていた。なかには居眠りをしている人たちもいる。ガチャン!と大きな音がして人が一人床に転げ落ちたよ。鼻から赤い風船がふくれて辺りをふわふわと遊泳中。子供たちがそれを見てお母さ
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