こころを撫ぜるうた/秋葉竹
忘れ去った君のあたたかい肌
不思議な痛みが走る鎖骨の水
朝起きて眠れないから働く
傷つけたいほどの鈍欲を食べて
自然に触れ合いましょってなんなんだろうか
彼女を好きになるということだろうか?
伏せられた過去の写真ですか
あえてみることで傷つかなくてもいい
かつて縋った火薬庫を巡回する
だれもが寂しくなる早朝地図は棄てた
冬の月が射す一番好きな約束のひとは
彼女のことだが着飾っているみたいだ
だれに好かれたいと云うのか
だれのことを好きだと云うのか
わたしはといえばのけぞるわがまま云って
雪の上を寝転び回って泣きたいくらい寒い
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