陽炎のうた/
ひだかたけし
陽炎揺れる鉄路を
赤い焦点絞りながら
辿ってゆく、何処までも
明るい光に包まれ
見知らぬ白い女の顔、
しなだれる様その抱擁
ぽっと浮かび忘れ難く
赤い鉄路は伸びてゆく
真紅の予感を岩陰に伏せ
導き手探し立ちのぼる陽炎、
奥から億から
生まれる子たち
手懐けながら
登ってゆく昇ってゆく、何処までも
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