晴曇/あらい
満開の群青色がまた泣いていたね
青春とはオマージュを満たす夕映えの雲である
砂時計ジェネレーションに焼き付いて
しまい、無限大ビスケットに焦がすばかり
読み手のない春夏秋冬、ひとり、資料館に置き去り
また、きよらかな時計台と滑り
まるで炎上アイスクリームをおとしたようです
たとえば いま
複雑な境界線上にあるマークシートメッセージ
手型衛星がいくつになっても眼帯を手放さず
むかしむかしあるところに放し飼いの羊を放った
杞憂の診断を手づかみできるほど
鈍痛に栄えたといっても
感傷的になってドアを閉めて
金木犀の風を聴いたアスファルト
手を掲げて木蓮の香りを乗せた道のりをおもった
透明な鍵をかけ忘れて、錆びた楔をこぼして
もぎ取られた椿にじゃあねと、かるく
やわらかくしずんだ桜、忘れられないよ
ふるえてしまうから
すりぬけるように めばえ さぐりあうころ
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