発つ/
唐草フウ
卒業式より入学式
きっとそのほうが近い
おわかれが悲しいより
ちょっとどうなっていくのかなって
そわそわ、未知の道
ようこそと迎え入れる
手の花束を渡って
そこはしばしの砂時計 一粒
ハイタッチには 幾分のアンドロメダまで
信号が青に変わったら
もう戻ることはないんだね
立ちどまっていても
だから
一瞬の金色の花火に
あったかい風船の中に
草の匂い
朝餉の匂い
おかあさんの
いってきます
卒業式より入学式
きっとそのほうがいい
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