出来事/
ひだかたけし
夕の近付き、
庭先に出て仰ぎ見れば
純粋な思惟という力
突端に突き刺さる
曇天どんよりと
時の丘陵崩し
脳髄という鏡さっき割れ
あれ?もう考えれ無いハズ
なのに、
思惟の作動 妖艶なうねり
思考内容を思考内容へ結び付け
みるみる自ずと隆起し真紅に輝き
どんよりと曇天
肉の丘陵崩し
突き刺さる
この夕の時に、
庭先に出て仰ぎ見れば
脳髄という鏡の破片
もう絶えず絶えず降り続け
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