虹が出るかもしれない/itukamitaniji
 
った
独りの教室 静まり返って
懐かしい君の笑い声だけが
やけに頭ん中ずっと響いていた

言葉にすることさえずっと怖くて
胸にしまっていた 私の夢の話を
君だけは真面目な顔で聞いてくれて
そして少し笑ってくれた

君にもらった勇気だから
何よりも大切で 温かい
だからそれに恥じないように
私は私らしく生きなくちゃ

気がつけば雨も上がっていて
私は急いで 屋上へ駆け上がる
すごいスピードで雲が流れていく
私の未来みたい 予想なんて出来やしない

微かに空いた雲の隙間
虹が出るかもしれない
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