14行の朝/tonpekep
 
朝は静かに浮上してゆくのでした
三葉虫の化石に太陽が反射したとき
そっと手を触れるときは胸が痛くなるのです
痛いところにわたしがいっぱい死んでいる

朝を埋葬していく
繰り返しわたしの中に埋葬してゆく
静かなところでわたしは掘り返す
ときどき生きている声を聞く

月曜日にお好み焼きを食べにいく歴史を残してもいいんだと
そう思ったら
わたしの日常も詩になる

朝ソネットを書いている
ただそれだけのこと
詩で死ねる時代でもない
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