詩想夜想、五行歌借り/
ひだかたけし
この世界の
平面直進する
時間の次元に
立体垂直の次元
貫入スルその瞬間、
どろんと昇った
下弦の月
濃密に暗む黄に
輝く巨大
死体安置所目前にした感触 を
死んだおばあちゃんの
棺へと階下に運び移され
居間板床に置かれた瞬間
白いシーツにゆらり揺れた
黄ばんだ足裏 昼陽に浮き立ち
この世界という
異様な深み
顕わになる現、
垂直の次元
貫入スル
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