赤い墓標/TAT
 
作ったものを食うなんてことは、もうねえ。ねえんだとも。おれたち、自分のものとなった土地に住みついて、飯場なんかに寝やしねえ』









バードメン

『うん。小さな家に住み、自分たちだけの部屋を持つ。小さな丸い鉄のストーブ。冬になるとそれに火を燃やしつづける。土地はあまり広くねえから、あくせく働かなくてもいい。まあ、日に六時間か七時間だろう。一日に十一時間も大麦を運ばなくたっていいんだ。作物の植え付けをやったら、そう、取り入れもおれたちの手でやる。植え付けたものからどれだけ取れるか、わかるんだ』






武蔵野エレジー

『それに、これは自分の
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