独り言4/短角牛
 
幸せはいつだって 

いつだって 朝霧の向こう側

いつだって いつだって いつだっけ


遠くのほうにぼやけて見える ポプラが

ポプラが大風に揺れて 綿毛が飛び立つ

土が歌う 並木道が薫る


遠くのほうにぼやけて見える 人影が

人影が手を振って 笑っている

笑っている 影人間 口だけが開いている

大風が僕らを飛ばす さよならを乗せて


幸せはいつだって 

いつだって 涙の向こう側

誰かの頑張れという声が

目をつぶっていた私に 沁みわたる






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