作家 西村賢太/山人
「苦役列車」は映画と文庫本で。「やまいだれの歌」は文庫本で。それぞれ読み、鑑賞した。
西村賢太(以下西村氏)の略歴は中学校卒業であり、ずっと日雇い人夫などをし生計を立てていたようである。小説を読み、そして自分も書き、芥川賞を「苦役列車」で受賞している。
西村氏と映画「苦役列車」の監督の間で、原作と違うということで一悶着あったと「やまいだれの歌」の解説に書かれていた。ただ、私的にはさほど違和感は感じられなかったし、主演の森山未來や、友人役の高良健吾など、良い演技をしていたと思う。
西村氏の小説は私小説家である。自らの生い立ちや父親の犯罪など、飾らずに向き合い、ハナシにしている。普通は話
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