能登半島震災冬景色/zenyama太郎
 
大地が揺れ
津波が押し寄せた
家屋が押し潰され
多くの住民が下敷きになった
山が崩れ
道路が壊れた
言葉を失う震災冬景色
そして冷たい大雪が追い討ちをかける

食べ物がない
水がない
電気が使えない
水道が使えない
トイレが使えない
電話が使えない
暖房がない
薬がない
言葉を失う震災冬景色
そして悪質業者や泥棒や偽情報が
混乱に拍車をかける

幸せは突然にやって来ないが
不幸せは突然にやって来た
お正月元旦
一年中で一番めでたい日に
それはやってきた
数千年に一回の大地震だという
専門家もいる
われわれ凡人は
数千年のスパンで物事を考えることはできない
自然相手といえども
人間がこんなに無力だったとは
しかし支援の和は確実に広がっている
ここがわが日本の素晴らしいところだ
復興の春はきっと来る
今は辛抱の冬だ
決して他人事ではない震災冬景色
「ふつうの生活」は
あたりまえの生活ではなく
最高の生活だと改めて気づかされた




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