Okunoto 4 seasons /AB(なかほど)
あじずしが浜町出店に並ぶ頃
親っ様の漬けた馴れずしがふるまわれ
キリコの灯が浜町をねり歩く頃
虫送りの火が畦道をねり歩く
やがて日が沈む頃
月が出るのを待っている
廃線脇で
次の電車と月が出るの待っている
虫の声と踏切りの音は
いつまでも
凸凹配位座で鳴り続けている
藻採り雪の近づくと
炉端できゅうきゅうと
支度をする祖母は
乙女に変わる
潮の滲みて来ないよう
きゅうきゅうと
生憎の戻り雪になるも
膝をさすりながら
華の起つ藻場
の向こうを眺めている
岬の先に桜が咲いている
三つの頃から
その向こうまで行こうとい
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