五行歌、荒れ地/
ひだかたけし
濃密な明暗を
形造り生きて
生き抜き辿り着いた
此処に残生集め
絶えず絶えず
歌うたう
狂女の舞いは
夏の庭、
呪いの力に
照り輝く木の葉も舞う
突然に陥って
落ち昇りゆく
わたしはなにものか
この世界の、
次元の境に近接し
意識の光に包まれ、
ひろがるひろがる
商店街の奥へ奥へ
光の奥の荒れ地、
一切の生 人影絶え
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