焔の舞台(新訂)/ひだかたけし
 
茫洋と黒い穴穿ち
虚ろ生真面目に半月抱き
ちょっとした集中持続し
日々生き進んで居る内に
時間、瞬間に永遠を獲得し
炎の紅々と燃え上がる

 この世界、
 この見えるものの内にこそ
 見えないモノ観ようと努め

意識の光に充ち
太陽が近付く
何かを呼び、
何かに呼ばれ、
青白い輪郭に黒く輝く肌
誤謬と真実の均衡取りながら、

黄金の聖杯を運んでいく焔の舞台。
戻る   Point(4)