青空とレモネード?/朧月夜
の購買意欲は微妙に変化する。商品を手に取って買いたい、と思わせるレイアウトを設計することは難しい。その部品一つが外れても、客足は遠のいてしまうのだ。お店というのは、商品と同時に夢を売る空間でもある。
クライアントとなるお店と、会社の間を僕は何往復もすることになった。「だからスマホを買っておけって言っただろう」と、社長が怒鳴る。スマートフォンを持っていればどうにかなる、というわけではなかったが、僕は「済みません」と謝った。
結局、お店の西側には丈の高いラックを、東側にはショーケースを配置することで落ち着いた。壁の空いている部分には、ポプリやフラワーポットを吊り下げることで、なんとか店
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