青空とレモネード?/朧月夜
 
うお金は持っていないかもしれない」

「良いんだよ。そうやって口コミが広がれば、絵を買ってくれる人もだんだんに増えていくから」

(そういうものなのだろうか)と、僕は思った。

 僕は2人にメールアドレスと電話番号を教え、2人分のそれを自分の携帯電話に記録する。スマートフォンは持っていなかったので、LINEの交換をすることは出来なかった。2人とも、なぜかそのことを残念がっている。どうやら、普段の会話はLINEを使って行っているらしい。僕は僕なりの想像力で、そう考えることにした。

 茶源堂のレモネードは甘かった。おそらく、蜂蜜か液糖が入っているのだろう。僕はきっと、家に帰ってから口直しをしなくてはいけないだろうと思った。しかし、その店のレモネードの味は、僕にとってはずっと忘れられないものになりそうだった。
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