青空とレモネード?/朧月夜
術家の想像力というのは、こんなものなのだろうか、と僕は不思議がる。
「この子っていっつもこういうことを言い出すんだよねえ」
と、君のルームメイトが言った。彼女も僕と同意見らしかった。君が今言ったことは、あまりにも突飛だ。
「2人ともツマンナイなあ。芸術って、生きているんだよ。この本の中のインクがさ、突然に命を持って、絵の具に変って、わたしたちの顔が絵の具まみれになって……そういうのって、楽しいと思うんだ」
「だからわたしは絵を止めたの。絵描きをやっていると、どんどん心が絵が侵食されていくから」
「それで諦めたら駄目なんだよ。その先へ行かないと……」と、君。
「
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