げんざいちてん。/あらい
 
   どの列車も膨らんだ地面にいた。
             並べては外して
(杓(シャク)に波悶(ハモン)と       しゃがみ込むと 
    金鵄(きんし)をのばした、      獣道をそれて
       蚯蚓に乗る)




逃げ出す前にあざやかな蝶が羽ばたいて ゐってしまった
                   「そう ころしてしまった ゆめ」


 (主にいない ハイのミソラに、なにもかも えがいて いやがる。)





ことばをうしない、または そむき、
いしのさむさを、おさえ ききわけもない
海霧(カイム)に あたって、ねむりにおちる

          「ああ、あかり。かならず、かならず かえりたいの」
     (あるいはクモのムネを。わたしのいと、わたしが くすしくも)

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