げんざいちてん。/あらい
 


       ね。 ――わすれものは うみのにおいがするでしょう



あなたの蒼いとびら なんとなくは 
きみらの樹の入りぐち おそらくは
わたし、または――ぼくら さなぎなぐ。
                    みながみな 見ず知らずのまま
                       ねむり また、屠り去れ、

         数歩ずつ あたり 眺めては、きおくから奪い取れ 
         輝らされる影も壁も 時間 いやみ 黒々と延し
         病み くらい。街灯こそ 自我 を とおすのだから





             
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