psycho/医ヰ嶋蠱毒
 
震え
謳う
脳髄の底から

双眸を潤ませ
這い出した
無貌の
青い吃音症

瓶詰めにされた
仔犬を並べて
逆様の月が
わたしの体液を舐めとるあいだに

惑乱は響き続ける

嗚呼
朦朧として
二疋目のわたしが蠢く胎内
臨月を俟たず
齢を喰らう蝕の怪物が
産声を上げて

瀉血の針と
赫、赫、赫
背徳を孕んで
この世でいちばん邪な
光芒を放ちつつ
翼を拡げる
わたし

サイコ

戻る   Point(4)