mm/ミナト 螢
 
悪くないのに謝ってみたり
少しでも愛に近づきたくて
誰にも読まれない
目盛りのような隙間で
今日も息をしている

数字を追いかけながら
走るのに疲れても
働いて汗をかいたら
目盛りが1ミリ増えて
迷子になるかも知れない

見えなくても
掴めなくても
月の背中に靴を揃えて
死んだふりをしたら
夜の輪郭が僕を拭いた

冷たいな

風のせいで
好きと嫌いに分かれても
まだ間に合うから
尖った襟の先で
何かを貫きたかった
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