neoteny/医ヰ嶋蠱毒
 
信仰を五十銭で鬻ぐ君の黄泉路で太古の祝福へと転じ
枯葉を濡らす一滴の遺伝から産れた爬虫の阿頼耶識を
蒐め織られた鵬翼の対で虚空を翔けよ

「風、裁ち、風、裁ち、壮麗、美麗」

象牙の塔と極光の許で電子の九相図を繙く君の
華の咲く黎明を俟たずして此処に不死が啼く
独り歩む航路に影も遺さず、告解を棄て舵を東へ
連綿と続くアステリズムの真理の上で君の五指は白皙の
幼形を示し解剖台に載せられた肺臓がプルトニウムの詩を綴る

数え切れぬ絶滅とネオテニーの先頭に
ただヒトたる為の鋭利な理性、鋩に立つ者の一人として


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