五行歌、家路/
ひだかたけし
かつて帰る家路があった
今、帰る家・故郷、喪失し
新たな家路を辿り紡ぎ行く
憧れの地平 確と眼差し
内鳴るフルサト湧く沸くと
土佐の海鳴りカツオの叩き
はりまや橋の赤々と浮き立つ
それは失われた私の故郷
おばあちゃん、狂い死んで
私の地盤は一度遥か破壊され
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