gastronome 41-50/AB(なかほど)
 
 
 
じんじん壺屋の水は甘かったか
久茂地の水も甘かったのか
今は酒屋の水もなんだかとても
 
 
 
その浜で揺れる花の種を耕した畑に撒くと
太くてきれいな大根ができる
君もやがて標準語で恋を語るようになる
 
 
 
玉城さんから微炭酸のような人だと言われた
生きてる証拠に少しだけビリビリとしてみた
あぁ 美味しいと 最後に言って欲しかった
 
 
 
とっくに冷めてしまったカップを
電子レンジに入れてその合間に
ああ なんだか生きているんだよ
 
 
 
明日がずっとあるような気がしてた
いつもおなかが空くように
ときどき
詩なんか綴るように
 
 
 

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