源流/
ひだかたけし
濡れている
重なり合う水滴に
私たち濡れて居る
純白の 間合いヒビキ
哀しみを透明に包み込み
濡れている
透明な火をかざし
水滴の私 水滴の貴女
覗き込む水流の源 泉の其処まで
遥か遠くから滲み出す
遥か未来から流れ来る
泉の其処まで水流の源まで
濡れて濡れたまま
遡行する、進行の時に身を委ねず
遡行する、水滴の私 水滴の貴女
純白の 間合いヒビキに
溢れ出す洪水の門を開き 源流へ源へ
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