くちからしたむ/あらい
 
     ひとかたまりにして
                煙にいうその建前よ

                抜けている、因果紙
                 遠くに城、皓い白

そこから うかんでくる わたしの小舟

        まだながしたくはない
  不可解な点滅に憑っているだけだと
              これらが、てまえ

酔っている。そうすれば真ん中で選ている
彫像は絶えず嘔吐(ヘド)を置き去る
泥ついた羊歯、得意げな夜目、くだらない白い泡


あゝ地下には、おおきな――
    欠けた月 割れた月、溢れた月、煽れた月
  
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