君の新しい詩を/ホロウ・シカエルボク
 

割れた銅色の薬品の瓶、その中に在ったものが液体だったのか個体だったのかなんてもはや知る由もない、薄墨を適当にばら撒いたような空、季節は駆け足で冬へと近づいた、動かない柱時計が奏でる、いつかの時を告げる音、所詮人間など、記憶に色を付けて生きるだけの砂時計さ、君よ、君は今、どこに居る?いつだって眠っていないような目をしてた、真っ白だった顔色は少しはマシになったかい?そう、話したいことはたくさんある、けれど俺はもう君のアドレスを失くしてしまったんだ、それが故意だったのかどうかなんてもう思い出せない、本当に思い出せないんだ、狂ったように書き続けた、そしてたぶん本当に少し狂ってしまったんだろう、なのにい
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