数/
印あかり
桁をひとつ増やして
みんなの注目を浴びて
正義のような気がしちゃって
愛されているような気がしちゃって
真理のような気がしちゃって
もう一桁増やして
みんなのことが疑わしくなって
正義とは何か考えはじめて
愛は霧のように手応えなくて
真理の淵で進退極まって
更にもう一桁増やして
みんなもう飽きて
正義など無い
愛など無いと
真理はここへ飛び込むことと知って
それでも悪あがき
赤ん坊のようにぎゃんぎゃん泣いて
誰か誰かって
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