自由律2023.11.09 No.2/田中教平
 
海をみてひとりと思うわが性は

哀しみとして海にほほえみつつ泣く

海の面にうつりこむかみなし児のわれ

わが性は孤独でありしまた海へいく

松林を海へ突っ切るひとり

カモメはやはり海へ染まらぬ わたしも

水平線に水平にカモメ

白鳥のしろさにわが純心を見い出す

世を置いておいて海の広さである




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