進化/本田憲嵩
ゆうがた、もうそれ以降は日曜日とともつねにある、まだけっして訪れてはいない月曜日、そのすこしばかり先の未来。その未来からの兵士がつねに鋭い監視の目を徐々に光らせてゆく、鉛のように憂鬱な時間帯はもうすでに始まってしまい、まるで社会という銃口につねに晒されながら就寝へと向かってゆく。その段取りはすべてがどことなく重苦しく、それでいてどこか時計のように精密な神経が意識の底に確かにある。そうして、こちらみずからが黄金の早朝へと否が応でも向かい、黄金の平日の兵士として否が応でも月曜日に目を覚ます。未来からの兵士は他ならぬこの僕自身だったのだ。
「笑点」のテーマ曲が流れ、「サザエさん」のオープニングが始まり、そして「ミスターサンデー」もついに終わる。休日の終わり。
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