風の宇宙の歌声〇刻(改訂)/ひだかたけし
ああ 風の吹く、透き通る
空気、気圏の冷気に触れ
含む熱、むうと放散し
大地に建つこの街に
秋という季節、刻んでいく
(高く天に
怖いほど深い青、打ち震わせ)
地球、太陽から遠去かり始め
それでも爆発する光点に惹かれ引き寄せられる時、
黄炎フレアに紅葉の森燃え立ち
ああ 秋風吹く すきとほる
この刻また開き裂ける永遠に
わたしは何処までもひろがっていく意識となり
己が絶えず引き摺る鉛の肉、
静かに耐え委ね預ける
呼ばれ呼んだ風の宇宙の歌声に
戻る 編 削 Point(3)